11月5日、日本臨床発達心理士会中四国支部第45回研修会に参加しました。研修のテーマは、「『心の理論』から考えるコミュニケーションの発達と障害」です。講師は、東京学芸大学教授の藤野博先生です。
まず、心の理論課題の説明とASD(自閉症スペクトラム症)の子どもたちと定型発達の子どもたちの結果の説明がありました。正答率は、ASDの子どもが低くなっている結果でした。しかし、小4くらいになると、特に知的に遅れのないASDの子どもでは、難しい心の理論課題も通過することが分かりました。それは、言語能力が発達し、学習や説明を受けることにより、心の理論を理解できるようになるからだということです。
このような研修の結果から、言語能力を高めること、心の理論について学ぶことは、定型発達の子どもと同じように自然に課題を扱えるということではないけれど、学習が一定の効果をもたらすということでした。
この研修を受け、放デイで取り組んでいるSST(ソーシャルスキルトレーニング)などについて考えました。SSTも社会での般化の難しさがありますが、学ぶことで知る機会を得、考える機会になるのであれば、一定の効果があるのではないかと思いました。そして、般化を助けるために、保護者や関係機関と連携し、学んだことを地域で場面を捉えて経験できるよう協力していきたいと思います。