8月20日、TEACCHプログラム研究会香川支部の例会に参加しました。
今回の例会では、香川県香川中部養護学校の2名の先生方が、特別支援学校で行っている実際の取り組みについての事例報告がありました。
まず、小学部での個に応じたスケジュールを使った支援について発表されました。自閉症の診断を持つ知的障害の児童に対して、知的のレベル(軽度、中度、重度)に合わせ、試行錯誤をしながら、本人が理解し、操作し、自立的に活動するためのスケジュール形態が工夫されていました。
トランジションカードと活動のカードの区別がつきにくい児童には、トランジションを示すために、カード素材とは違う素材を使用しわかりやすくしたところや、現物提示の児童に対して、最初は移動を助けるため一緒に移動し、慣れてきたら少しずつ距離を置き、一人で移動できるように見守るなど、児童の様子を見ながら支援の工夫を重ねているところは、大変参考になりました。
また、子どもたちの行動の背景を考えるとき、氷山モデルを使用し、表面に現れている行動には、水面下にある障がい特性や物理的人的環境が影響していることを検討されているところや、ABA(応用行動分析)の考え方を採用し、行動には直前の事象と結果事象があり、記録を重ねることで原因を探していくところ等、共感できるところがたくさんありました。
子どもたちが自己肯定感を高めながら、自立と社会参加に向け成長していけるよう、教育と福祉の連携を今以上に行いたいと思いました。