コミュニケーションは多方向性の行動です。まず受容する(理解する)こと、そして表出する(表現し、伝達する)ことのやりとりです。ワークチームゆいでは、環境の意味の理解を促すため、視覚的な構造化などの支援を行っています。
表現性のコミュニケーションを補償するため、コミュニケーションカードや、PECS使っているメンバーさんもいます。
PECS(ぺクス)とはPicture Exchange Communication Systemの略であり、自閉症やその他の様々なコミュニケーションに障がいのある子どもや成人の方が、自発的にコミュニケーションを身につけるための方法として開発されたものです。
おやつの場面でPECSブックを使って、スタッフとやり取りをして好きなおやつを選んでいる様子です。
いくつかあるおやつの中からどれをどれくらいほしいのかを自分で選び、PECSのバーにカードを貼り、文を構成してスタッフに渡して伝えるという流れです。
PECSバーを受け取ったスタッフは、メンバーさんが希望する通りの量のお菓子を、直ぐに渡します。直ぐにメンバーさんが望むものが手に入ったり、選んだものがスムーズに伝わる経験をたくさんすることが重要で、スタッフとの信頼関係も深まります。
わたしたちは自然と言葉で相手に自分の要求などを伝えられていますが、自閉症の方の中には言葉を持たない方や、上手く伝えられない方もいます。
そんな時に落ち着いて相手に絵カードなどの代替コミュニケーションを使って伝えられ、スムーズに要求が叶えられることで、少しでもストレスなく前向きな気持ちで活動できるようになるといいなと思います。