9月21日(土)、松山市子規記念博物館にて、「障がい者虐待防止・権利擁護の理解」と題した、毎日新聞論説委員の野澤和弘氏の講演を聞きました。
野澤さんの講演を聞くのは2回目でした。前回の講演では、新聞報道で取り上げられた残酷な障がい者福祉施設での虐待事案をもとに、親の心情や支援者の権利擁護意識の欠如を知り、とても印象深かったことを思い出しました。
今回のお話では、同じように新聞記事に取り上げられた事案やニュースで報道された障がい者殺傷事件をもとに、どこにでも虐待の芽が生まれること、権利侵害なんてしないというおごり、見てみぬふりの恐怖、自覚のない虐待、支援技術が未熟であるからこそ起こる虐待のリスク、支援と虐待の線引きなどについて、教えていただきました。
また、当事者の気持ち、親の気持ちを考えさせられる内容のお話も多く、人間として当たり前の権利や幸せを追求するための生活の獲得を、「虐待防止」「権利擁護」というワードで守らなければいけないことがおかしいと感じました。
障がい者福祉の事業を行う上で、虐待のリスクをなくすために、施設としての倫理をしっかり持ち、職員の資質の向上に努め、よりよい支援ができるようチームで協力して試行錯誤できるよう、今回の研修を生かしていきたいと思います。