10月2日(土)、ASD基礎講座がZoomで開催されました。第6回のテーマは、「“見てわかる”を助けるために」ライフサポートここはうす桑原綾子先生がご講演されました。
今回も、前講座についての質問や感想から始まりました。特によくあるものとして、「スケジュールを見てくれない」という問題が多いそうです。その場合、そのスケジュールを見たくないという本人の発信と捉え、見てもわからないスケジュールになっていないか、自分にメリットが無いため見たくないスケジュールになっていないかなど、検証する必要があるとのことでした。また、パターンで活動を覚えてしまって、スケジュールを見なくなる場合もあるそうです。ASDの方たちにとって、生活のための自助具であるスケジュールが、適切にその役割を果たすものであるように、我々支援者側が、その人その人のスケジュールに、もっと真摯に向き合わないといけないと感じました。
次に、今回のテーマである「“見てわかる”を助ける」ために、ワークシステムについて学びました。活動とその終わりを視覚的に提示する「ワークシステム」には、基本的なルーティンがあり、ぴあ・いろはの利用児さんたちも、「最初に~、次に~」「上から下に」「左から右に」と、上手にワークシステムを利用しながら活動している様子が見られます。「既知から未知へ」。自分のできることを「既知」として、「未知」であるワークシステムを学ぶ。そのワークシステムが今度は「既知」となり、「未知」である経験のない活動につながる。先生がおっしゃっていた「人に依存しない。システムに依存する。」という考え方が、つまりは本人の自立につながるのだと実感できる、良い学びの機会となりました。