10月8日(月・祝)、大阪にてPECS祭りが開催されました。国内のPECS研究会の事例発表が行われ、9組の方が事例を報告されました。
報告の中には、保護者の方がお子さんに自宅や外出先で様々な場面を準備し、新しい場面でPECSで表出をすることを練習している様子や、放課後等デイサービスで学齢期のお子さんに好きな遊びを自分から要求してもらう様子、成人期の事業所でブックのPECSからアイパッドを使用したPECSへの移行の取り組みについてなど、いろいろな立場の方が、いろいろな年代の支援対象者へPECSの実践をされていることがよくわかりました。
印象的だったのは、精神科医の門眞一郎先生が、アイパッドを使い自分でカードを製作することができるようになることで表出のコミュニケーションが事実上自立になります」というお言葉です。
PECSを使い始めるまでは、言語コミュニケーションに困難を抱えていると限られた身体表現や感情表現でしか表出できません。ブックのPECSがあると、ブック内の支援者に用意されたものの中のみ、伝わるコミュニケーションで表出する機会を得ることができます。
しかし、アイパッドを使用することで、インターネットから画像を引き出すことやその場で写真撮影したものをカードにし、すぐに使用することができます。自分の伝えたいことを、伝わる表現で相手に伝えることができます。
今回の研修でPECSの可能性、有効性を知ることがを実感できたことがとても有意義でした。今後もPECSの取り組みを継続し、PECSを使用することで幸せになる人が1人でも増えるよう努力して行きたいと思います。