11月20日(土)ASD基礎講座がZoomで開催されました。今回のテーマは、「できる」「できない」の見方~適切な個別支援計画に結び付けるために~ライフサポートここはうす桑原綾子先生がご講演されました。
まず、評価はなぜ必要なのかについてお話がありました。自閉症の人は、一人ひとり違うということ、自閉症だから同じではない。一般的な考え方で支援することが難しいことが多い。支援計画を立てる前に、立てた途中、日頃も評価をする。評価しないことは、視力検査をしないで眼鏡を作ることと同じという説明があり、なるほどと感じ、評価の大切さを改めて確認しました。
次に評価の目的について、何を教えるか?どう教えるか?では、自立していることは維持させる、般化や拡大を目指す。芽生えのスキルでは、自立できるよう環境を整え、具体的に教える。できない、分からない、しようとしないことについては、目標や課題としてしまいがちであるが、脳の障がいとして機能がない場合もあるので、さしあたって取り上げない、機能があると芽生えスキルに上がってくるので、その時に取り上げるということを学びました。
さらに、自立とはどんな様子のことを言うのかについては、「簡単な言葉かけでできる」ことは自立ではない。困ったとき自分に必要な手がかりを使うことは、自立である。自立と依存というのは、相反する概念ではないということを学びました。
今回の講座で心に残ったことは、当事者本人の言葉の中で、短所を良いものに変えるより長所を伸ばすほうが良いという率直な意見がありました。私たちは、評価に関わる側の義務として、本人のニーズ、今の状況にあった、評価ありきの目標を考えなければならないと感じました。