5月20日(日)、日本教育会館(東京都)で第170回国知研セミナー「TEACCH自閉症支援の最先端~PEP-3とTTAPアセスメントによる幼児期から成人期までの支援~」の研修会に参加しました。
講師は、梅永雄二先生(早稲田大学 教授)、三宅篤子先生(淑徳大学大学院 教員)、井原佳代先生(社会福祉法人澄心 理事長)です。事例発表は筑波大学付属久里浜特別支援学校教諭の先生2名です。
私たちの法人で取り入れている支援の多くは、『TEACCH(ティーチ)』という自閉症の方に特化した支援プログラムです。1966年エリックショプラー氏が保護者と専門家の協働を提唱し、1972年アメリカのノースカロライナ州で州政府上げて行われ、ノースカロライナ大学でTEACCH部が設立されています。自閉症の発生率は、2010年68人に1人と言われており、早期発見早期療育が重要と言われています。
自閉症の特性としては、中枢性統合の弱さ(複数の情報の把握が難しい、シングルフォーカス、トンネルビジョン)、実行機能の弱さ(先の見通しが持ちにくい、時間経過の理解が難しいなど)、行動記憶(ワーキングメモリー)の弱さ(言葉による指示を覚えておくことが難しい、記憶した情報を操作し活用することが苦手など)があります。
TEACCHでは、幼児期は自閉症の特性に特化した教育や療育を集中して行い、学齢期、思春期、成人期とライフステージが上がっていくごとに、少しずつインクルーシブな環境や社会参加を進めていくことが就労へ向けた支援に重要だと考えています。当然、一人一人の状況に合わせた支援が必要であり、支援を計画する上では科学的根拠に基づいたアセスメントが必要です。
今回の研修では、主に幼児期に使用されるPEP-3(ペップスリー)と学齢後期から使用できるTTAP(ティータップ)について学びました。