12月12日(日)、TEACCHプログラム研究会山梨支部のオンライン講座「発達障害の人の就労支援」(早稲田大学 梅永雄二先生)を受講しました。
ハローワークにおける発達障害求職者は自閉スペクトラム症(以下、自閉症)が多く、就労支援の主なターゲットとなっている。自閉症の人の就労上の課題は、職場における人とのかかわり、仕事の遂行能力、感覚異常である。アメリカでは、高校卒業した自閉症者の3分の2が、卒業後2年間は仕事に就けておらず、20代での自閉症の就職率は58%であり、他の障がいに比べて低くなっているのが現状である。
日本でも同じような課題があり、自閉症を開示して合理的配慮を受けている人は多くないのではないか。自閉症には、障がい特性上、一般社員との違いがある。この違いについて理解し、具体的な合理的配慮をすることで、自閉症の人の優れている部分の特性が生かされ、企業側にも雇用メリットがある。
学齢期を支援する事業所では、成人期の就労がスムーズに進むようにできることがある。例えば、TTAPやBWAP、ESUPIDDなどを活用しアセスメントすること。本人の希望や興味関心を聞き取り、スキルを身につけるための個別の支援を実施すること。障がい受容を含む自己理解を深めていくことなどである。また、合理的配慮があれば成功できるという自己肯定感を高める体験もしてもらいたいと思った。
長い成人期のスタートが、本人にとって安心できるものになるように、学齢期からの取り組みが重要であることを再確認できた。