11月5日(金)に川崎医療福祉大学 自閉症特別講座の第15回講座を受講しました。
今回は、「発達障害をめぐる学童期の教育的課題」というテーマで、新井豊吉先生が講師でお話しくださいました。新井先生は、特別支援教育専攻で私立・公立特別支援学校教員や、福井大学大学院准教授を経て、現在は自動相談所心理療法専門員、文京学院大学大学院非常勤講師をされている方です。
今回はzoomでの研修でしたが、お話を聞く合間に、先生からの質問にチャットで受講生が返信をする時間があり、その場で直接やりとりをしているような感覚になりました。
今まで、福祉の視点での学びがほとんどだったので、教育者の視点や、取り組んできた実践例を聞くことが出来たのは、とても貴重な体験になりました。
特別支援学校の中でさえも、少数派(子どもたち)に寄り添うと孤立したり、同僚からはきびしい評価を受けたりしていたことを話されていました。それでも、若手教員や、保護者との勉強会を始められ、フォーマルアセスメントとインフォーマルアセスメントを重視し、子どもの実態から教育課程や授業を考えるなどの取り組みを地道に続けてきたら、少しずつ賛同する仲間が増えてきたそうです。
沢山の事例のVTRを紹介してくれた中に、朝の会のケースがありました。話し言葉の理解が不十分なのに、言葉だけで何度も繰り返し説明する、視覚支援を命令、禁止だけに使うなど…つまりは合理的配慮をしていないケースで、前任の担任に録画をしてもらって、新井先生は同じ流れを英語でやってみていました。結果、日本語でいつもしている朝の会は、英語で行われても子供たちの反応はまったく変わらなかったそうです。«言葉でのやり取りのみで、視覚的に助けになるものがないと、全然伝わってはいないな»と、とても印象に残りました。
自分たちの支援を振り返り、丁寧に1人1人の実態に寄り添えているか?、そもそも適切なアセスメントが出来ているのか?を確認しながら、保護者にも子どもさんにも寄り添える支援が出来るように、学びを続けていきたいと思っています。