8月21日(土)、臨床発達心理士資格更新研修がZoomで行われました。今回のテーマは、「現場の実際に即した意義のある幼保小接続を考える」でした。2名の先生が話題提供してくださいました。
まずは、根岸由紀先生の「現場における幼少接続-幼児教育現場からの報告」のお話では、幼稚園で専任の臨床発達心理士として配置されている根岸先生のお仕事や幼小連携の実践例などをわかりやすくご説明いただきました。幼稚園での丁寧な相談や連携業務が、保護者や保育士の安心につながり、保護者のわが子理解を深めていると感じました。先生のお話の中で、一番印象に残っている言葉は、「引継ぎだけを考えるのではなく、目の前にいる子どもたちを引き受けている時間、心を込めて精いっぱいかかわっていく、そして次の支援者にバトンをつないでいく大きな役目がある」でした。
次に、滝口圭子先生の「幼保小接続期を生きる子どもたちと私たち」のお話では、小学1年生を知ることとして、様々なアンケート結果を示してくださいました。授業時間数の増加や幼保と小学校生活の違いから慣れることに時間がかかること、小1プロブレムと言われる1年生の問題だけでなく、2年生にも課題があることなどを教えていただきました。先生のお話の中で、一番印象に残っている言葉は、「子どもの今までを丁寧に受け取り、そこに今を積み上げ、その先に手渡していくことは、子どもの専門家であるすべての学校種のすべての教職員の責務であり、また矜持であるといえるでしょう」でした。
私は、福祉サービスという立場で仕事をする身ですが、2名の先生の教えがすべて、私の仕事にも当てはまると思いました。目の前の利用児者と保護者の皆さん、関係機関の皆さんと、今できる支援の最善を尽くすことで、利用児者の皆さんが今をよりよく生き、未来に希望を持つことができるのではないかと思いました。素晴らしい学びになりました。