1.ゲーリー・メジボフ先生の講演会
2.自閉症の学習スタイルについて
3.構造化された指導について
4.自閉症支援でもっとも大切なこと
3. 構造化された指導について
自閉症の人たちは、脳の機能の障害により、自閉症の人たちが得意な学習スタイルがあります。自閉症支援では、自閉症の学習スタイルに合わせた支援が不可欠です。そのためには、家庭や地域で構造化された指導が必要になってきます。
まず、視覚的に時間や見通しを知らせてくれるスケジュールやワークシステムやアクティビティシステムは、視覚的に学ぶことが得意な自閉症の人たちに合っています。デイリースケジュールは、活動を予測したり、順番を知ったりすることに役立ちます。また、「○○をしたら次に△△ができる」という強化の側面があります。また、指示されることに反抗的になる時期にも、同じ情報を声かけでなく視覚的に得ることで落ち着いて活動することにつながります。ワークシステムやアクティビティシステムは、仕事や宿題や課題、買い物や家事などあらゆる活動をわかりやすく自立的に行えるよう教えてくれます。自立的に一人でできる喜びは、自己肯定感を高めることでしょう。
また、物理的構造化や視覚的構造化は、自閉症の人に情報をわかりやすく伝え、活動を適切に実行することを助けてくれます。活動場所を整理し必要なものだけ準備することでするべき活動に適切に導いたり、注目してほしい部分を強調して示すことで明確に理解を促すことができます。環境を予測可能な状態にすることで、安心して落ちついて過ごすことができることでしょう。
日頃行っている支援の理由と個別に合わせた支援の継続が、自閉症の人たちには必要不可欠であるという思いが強くなりました。