11月10日(日)、松山東雲女子大学で行われた臨床発達心理士更新研修に参加してきました。今回は、愛媛大学教育学部准教授の富田英司先生を講師としてお迎えし、「能力や文化の多様性を引き受ける教室づくりへの挑戦」というお題での講義でした。
富田先生は、DI(Differentiated Instruction)という概念をもとに、子どもたち一人一人を生かす授業について研究されているとのことでした。従来の授業形態に縛られることなく、学習者一人一人のレディネスや好みに合わせることによって、学習者の成長や成功を最大化するための教え方や考え方をすることです。
例えば、様々なタイプの学習者(学習スタイルの違い、処理スピードの違い、思考スタイルの違い、集中できる学習環境など)に対して、アセスメントを行い、個別のニーズに対応できる複数の教材の準備、到達目標の個別化などを行うということです。
お話の中で、「多様性は普通であり、かつ価値がある。すべての生徒は隠された幅広い学ぶ力をもっている。生徒が成功するための巧みな手腕を持つ人になることが教師にとっての責任である。」というのがとても印象的でした。この考え方は福祉サービスにおいても、同じだなと思いました。お子さん一人一人を主体として、お子さんの力を発揮できる支援を個別に考え、成功体験をしてもらうということです。今回の研修に参加し、教育と連携して、子どもたちが安心して実力を発揮できる環境が整っていくといいなと思うと同時に、事業所として地域に寄与できればいいなと思いました。