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臨床発達心理士会Zoom研修

 4月25日(日)、臨床発達心理士会中国・四国支部のオンライン研修がありました。今回の研修もZoom開催で、「Vineland-Ⅱを活用したアセスメントと解釈の仕方―理論編-」でした。講師は、弘前大学大学院医学研究科付属子どものこころの発達研究センター森裕幸先生です。
 Vineland-Ⅱは、適応行動についてアセスメントすることができるフォーマル検査の一つです。適応行動とは、日常生活を安全かつ自立的に送るために必要となる年齢相応のスキルのことです。具体的には、食事、身だしなみ、掃除、お金の管理、仕事、友人関係、社会的スキルなどです。適応行動は、知能検査で測定できる知的機能とは別評価が必要なスキルです。Vineland-Ⅱでは、コミュニケーション領域、日常スキル領域、社会性領域、運動スキル領域と、不適応行動の項目で構成されています。
この研修では、Vineland-Ⅱがどのようなアセスメントツールなのか学ぶことができました。研究では、発達障害の特性から、適応行動総合点や領域標準点の平均値は一般群より低く、不適応行動指標は一般群より高い傾向があります。このような特性を知ることで、本人の適応行動の特徴を検討し、個別支援計画に生かすことができます。本人の強みと弱みを知り、強みを伸ばし、弱みはサポートする、不適応行動は改善を考えるという視点は、他のフォーマルアセスメントとの共通です。
対象者をより深く理解するために、このようなフォーマル検査の知識を得ることは、とても大切なことだと思いました。そして、適応行動の早期支援によって、青年・成人期の「自分なりの自立」を目指すための支援の実施が重要であると思いました。

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